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満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】

第48章 甘い水を求めて※《宇髄天元》





「だったら早くそれを言ってくださいよ!」

真っ赤な顔で抗議する波奈に、宇髄はわりぃな、と一応は謝った。
鬼のせいで口吸いでしか水が飲めない、食事はできない。
そう説明すると、
波奈はお盆の上に湯呑みと水をたっぷり用意して、少々怒りながらトン、と宇髄の前に置いた。

「早く水くれ」

「…う…っ、は、はい…」

「照れんなよ。こっちは喉がからからだっての」

目の前の恋人の波奈とは、もう何度も口吸いをしたことがあるし、いまさら何を照れてんだ、と言いたいところだ。しかし思えば波奈からの口吸いは初めてか、と宇髄はハっとした。
それが宇髄を面白おかしくさせ、湧き上がる興奮と嬉しさを腹の中で必死に隠した。

「おい、はやくしろ。死んじまうだろーが」

「わか、ってますって!」

意を決したように、湯呑みを手に取り、水を口に含んで、宇髄を見上げる。その目は潤んで、
頬は桃色に上気して、なんともまあ可愛らしい。自然と口角が上がってしまう。
近づいてくる唇を捕らえ、ゆっくり舌を入れ込む。流れてきた甘く冷たい水に、くらくらするぐらい感動した。こく、こく、と嚥下すると、喉元を通るこんな美味い水は初めての経験である。

唾液も余すことなく飲み干したい。舌を掻き入れると、残っていたわずかな水が溢れ出して顎を通り波奈の喉元を伝った。

「は、下手くそ」

「んん…っ、ごめ、なさ…っ」

「もっと。波奈」

耳に向かってそういうと、カッカと波奈の耳が紅くなる。
震えながらまた湯呑みを手に取って、みずを口に含んで、また宇髄の唇めがけて近づいてきた。

身体の脱水のためとはいえ、波奈からの口吸いは悪くねえな。
何度も何度も水をせがんで、しまいには湯呑みの水は空になってしまった。
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