第11章 東京卍會
カーテンから差し込む光が暖かくてまだ起きたくない気持ちになるも、外から聞こえるバイクのエンジンの音が耳に入り、うるさいなぁ…なんて思いながら私はゆっくりと睡眠から目覚めた。
『んっ………』
私は耳に入るバイクのエンジン音に、眉間に皺を寄せながらゆっくりと目を開く。
すると、目に入ってきたのは気持ちよさそうに寝ている千冬の寝顔だった。
『………………………あれ?』
待って…えっ、なんで千冬が…目の前に?
昨日のことを思い出せ私…!!!
〜 昨晩 〜
『千冬、ベッド使って寝ていいよ』
千冬「いや、名前がベッドで寝ろよ。オレはそこのソファー借りるし」
『いや、でも…』
千冬「女子は身体冷やすの良くねぇって聞くし。オレのことは構わなくていいからベッドで寝ろよ」
『わ、分かった…ありがとう千冬』
こんな感じで千冬はソファー、私はベッドで別々に寝たはず………だけど目の前には千冬……なんで!?私の記憶違い!?
……まぁマイキーくんとかイザナくんとも添い寝的なのしてるし、別にいいんだけど…って良くないよね?何言ってるの私。
……それにしても凄く綺麗な顔してるなぁ…
寝顔も可愛いし。私の寝顔なんて見せれたもんじゃないよコレ。
先に起きて良かった…まじで。
バイクの音に感謝だ…ほんっとに。
……………………ん?いや待て?
バイクの音…???
バイクの音に私は何かを察した。
それと同時に、玄関のドアを叩く音が聞こえた。