第7章 罪
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智くんと逢う様になってから、もう三カ月程が経った
俺は、毎日の様に智くんに電話をして
毎週同じ曜日にデートをしていた
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それは、君と初めてデートをしたのと同じ曜日
即ち
毎週、土曜日がデートの日
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デートって言っても
何時もの場所で待ち合わせて
何時もの公園をお散歩して…
お昼食べて、遊んで
夜は軽めの食事の後、相葉君トコ寄って
で、智くんを送って、バイバイする
ただ、それだけ
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でも
何時も同じで、なんの発展も無かったけど
俺は、何時も幸せでいっぱいだった
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だって
君が、笑ってるから
けらけらと、楽しそうに笑ってるから…
だから
それ以上望んでなんかなかったんだ
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…あの日、迄は
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『ごめん、今度の土曜日…逢えない』
突然電話でデートのキャンセル
「え?どうしたの?」
君の声が震えてて、俺は嫌な予感がした
『…潤くんが来るから』
予感的中
覚悟はしてるつもりだった…俺は…只の遊び相手なんだから
「…そっか、じゃあ、また来週…かな?」
『…ごめん…僕…』
「あ、気にしないで、そりゃ智くんに逢えないのは辛いけど仕方ないから」
『…また、逢ってくれる?』
震える君の声…そんな寂しそうな声出さないで…
「何言ってるの?当たり前じゃん!何時でもウェルカムだよ!」
俺はわざとふざけて言う
『…絶対だよ…約束だよ…』
「…約束するよ…
…言ったじゃん…俺、智くんの事大好きだって…だから…
…………泣かないで?」
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電話の向こうの君は、多分
…声を殺して泣いていた
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