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【MARVEL】This is my selfishness

第11章 小話2



「あらぁ〜!ミアちゃん、可愛いわ♡」

『あ、ありがとう、ございます…』

瞬く間に猫にされた…!

「鈴もある」

鈴のついた黒い首輪をバッキーが手に取ると、特にどの仮装に使うかは決めていなかったらしく、ロンさんが「それもミアちゃんにつけていいわよ」と許可をした。いや、許可ならわたしにも取るべきでは?

抵抗する間もなく(特に抵抗する理由もなかった)、わたしの首に鈴が着く。

それを弾くように鈴を鳴らし、「ああ、猫らしくなったな」とわたしの顎下を撫でながらうっそりと微笑む彼に心臓の音が激しくなる。
猫らしい返しも出来ずに、『じゃあ、バッキーは狼ね!!!』とアレックスに目で合図した。

すかさず、アレックスがバッキーに狼耳をつけ、しっぽはわたしが担当した。
バッキーの前から腰に手を回し、ベルト部分に差し込んでいく。そのせいでバッキーに抱きつくみたいになってしまった。良かった、今日のバッキーがベルトをしていなくて。
もししていたらそのベルトを外すところからだったから、今より余計に恥ずかしいことになるところだった。


こうして狼と猫が出来上がった。


「あらあらあらあら、私、異種間の組み合わせも好きよお!」とロンさんがクネクネと動きながら喜んでいた。












キャストさんたちはわたしたちよりも本格的で、同じ猫仮装でもドレスまでそれっぽく作ってあって、いつもより綺麗で可愛く仕上がっていた。
ケリーさんは魔女の仮装をしていて、わたしの姿を見つけると「ふふ、私の可愛い使い魔ちゃん」と言いながら頬や顎下を撫でてくれた(色っぽい…!)。


ちなみにロンさんは吸血鬼、ルドルフさんは頭に包丁が刺さったようなカチューシャをして、アレックスは頭に大きなボルトがついたフランケンシュタイン風。
お店の中も飾りつけて、Halloween一色。
パーティーのようで仕事中にもかかわらず、いつもと違うその雰囲気に楽しい気分になれる。


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