第38章 愛欲 ※
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ここはお金を払って、男の人が女の人を買う場所。
愛のない性行為を売り物にする場所。
そんな欲望の棲み処のようなところで、愛しい人にありったけの愛をぶつけられながら抱かれる、そんな経験をするとは思ってもみなかった。
薄く煌めく天蓋が揺れる。
ギシギシと豪華なベッドを揺らしているのはもう何度目だろうか。
真紅のシーツはもうどちらのものか分からない体液でそこかしこの色が変わっている。
途中までは色々と頭の中がいっぱいだったが、それも全て溶かされ、今は与えられる快感にただ敏感に反応してしまう。
同じ行為でもこうまで感じ方が違うのは、心と体は直結でもしているのだろうかと考えることもままならない頭でぼんやりと思う。
リヴァイさんとのこの行為は、痛みすら甘く、与えられる感覚は全て恐いほど私をおかしくする。
「あぁっ……いっ……気持ち、ぃい……っ、そこ、だ、めっ………!」
「―――――やっと……いつもみたいに、乱れて、来た…な…っ……。」
犬のように四つん這いにされ後ろから突かれるのは恥ずかしくてどうにかなりそうだけれど、私の弱いところに当たってすぐに目の前が真っ白になる。
快感の誘惑に飲み込まれ、羞恥心などとうに凌駕されてしまった。
「やぁっ……また、い、っちゃ……っ…………!もう、許し……てっ………!」
「……イけよ…っ、…お前の、イく顔が………たまんねぇ……っ……!」
もう何度目かもわからない絶頂を拒んでも許されるはずもなく、むしろ逆効果だと言わんばかりに私の弱点を的確にその熱くて固い杭で突き上げられ、私はもうすぐ彼の言ったとおりに、意識まで手放すことになると覚悟した。
「やっ、リヴァい、さ、っ…あんっ、んぅっ、やだぁ……っ……いいっ……い、くっ――――――。」