第38章 愛欲 ※
「―――――おもしれぇ。どこまでもつか知らねぇが、気を失うまでその呼び方を続けられたら、なんでも一つ言う事を聞いてやる。その代わり、途中で断念したら―――――俺の言う事を一つ聞け。いいな?」
「なんで気を失う前提………っ………あっ………んっ………!」
「お前いつも意識飛ぶだろうが。耐えようとしても無駄だ。無理矢理飛ばしてやる。約束は守る。」
「そんな約束、いらな――――――……んんっ………!」
気付かぬ間に下着を外されてしまい、身を返されるとすかさず胸に唇を這わせる。
「あ、んまり………舐めないで、くださ……っ……!」
「―――――お前の肌は甘い。食らいたくなる。」
その言葉に、顔から火を噴きそうになる。
「………言わないでっ………!」
「ヤるためだけの部屋で愛欲にまみれてみるのも一興だ。俺だけを感じてろ。」
「…………っ……あ…っ――――――………。」
憎まれ口をたたき合っていた口数が徐々に減り、部屋には荒い呼吸音と私のはしたない声が響いていた。