第248章 〈After story〉腕 ※
衝撃と快感で頭がすでに朦朧としてきて、腕に力が入らない。後ろにそのままどさ、と倒れ込んだ。もちろんまだ終わるわけがなく、そのままリヴァイさんが覆いかぶさってぎしぎしとまたベッドが鳴れば、負けじと体液がかき混ぜられて糸を引く音もそれに乗って響く。
私の脚を大きく開いて、ガーターリボンを噛んでずり下げてくる。
「あっ、だめ、傷……見えちゃ……っあぅっ……!」
「見せろ、全部。」
器用にガーターリボンをするすると口で噛んだまま脚から抜き取ってしまって、満足気な表情でリヴァイさんは私を見下ろした。
黒いレースのリボンを噛むリヴァイさんは……驚くほど妖艶だ。
「――――全部俺のものだろ、ナナ。」
「は、い…っ……」
「この美しい瞳も、髪も、甘い声も、温かな体も……この――――傷も。」
リヴァイさんは腿の傷と、掌の傷に口づけを落とす。
ぞくぞくと、背中を快楽を感じるための信号が駆け巡っていくのがわかる。
「リヴァ、イさ……っ……、大丈夫、だから……」
「……あ?なんだ?」
「――――もっと、激しく、して……」
「………誘うな……とことん……!」
リヴァイさんは私が求めた通り、更に深く私の奥まで何度も何度も突き入っては私を……乱してくれた。乱れる黒髪と切なげな吐息と、意地悪な視線が体を蕩けさせて……、何度もリヴァイさんの背中に、しがみついて爪を立てた。