第248章 〈After story〉腕 ※
「――――あっ、ダメ、汚いから―――――!」
「風呂入ったばっかだろ。」
「でも、歩いた……!」
「じゃあ綺麗にしてやろう。」
ナナの足の指を開かせ、その指の隙間に指を指し込む。
「んあっ!」
「あ?感じたか?」
「ちがっ……!くすぐったいの……!」
「そうか、なら感じさせてやらねぇとな。」
「やっ………!」
ナナの足の指にも、舌を這わせる。
「あ……っ……リヴァイさ……足、舐めちゃだめ……!」
「どうしようと俺の勝手だ。――――お前は俺のものだろう?」
「……そう、だけどでも……っ……!」
「それとも他に舐めて欲しいところがあるのか?」
「~~~~~~っ………。」
ちゅ、ぢゅる、とわざと音を聞かせるように、ナナの目を見つめながら足先を舐めあげてやるとナナは両手で顔を覆った。
――――だがその指の間から、俺を見ている。
そういえばこの仕草はエイルも同じようにしやがる。母娘揃って……苛つくほどの愛らしさだ。
「――――心臓、爆発……しちゃいそう……。」
「――――あ?」
「………こんな厭らしいリヴァイさん、久しぶり……だから……。」
ナナが赤面しながら目線を逸らす。その姿を見ると、落ち着いていたはずの欲がぐんぐんと自分の中で大きくなるのがわかる。
――――これは俺の女で……、俺の妻で……、俺を形作る主軸になっている存在が、俺だけを見つめて欲するように息を荒げながら体を火照らしている。
随分と貞淑な妻、母の顔になっていたナナが、こんなにも女としての顔を見せるのは……俺にだけだ。
そう思うとどうにも我慢ができねぇ。
舌を尖らせてふくらはぎから膝裏、そして内腿を食みながら少し吸うと、真っ白な肌に赤い印が散る。
――――久しぶりだ、この……支配欲を形にして残す行為も。