第225章 結託
「ありがとうございます……!あと、ありがとうついでに……」
「なんだ?」
「もう一つください。」
「は?」
マガト元帥は眉を寄せて、『何を言っているんだこいつは』と顔に書いたような表情だった。
「―――まず私が飲んでみてからでないと、上官に異国の薬品を投与するわけにはいきませんから。」
「―――……見た目の割にがめつい女だな。」
「はい、欲張りだと有名です。」
「………ほら、もうこれしかやらんぞ。」
「はい!」
私は笑顔でそれを受け取って、まず自分が飲んでみるために水を取りに行った。
すると背後で、カラ……と木の鳴る音がした。
僅かに振り向くと、マガト元帥が、私が置き去りにした薪を拾ってくれている。
私は僅かに頬が綻んだ。
――――きっと………もっと話せば、もっと分かり合える努力をすれば……、何か少しでも、変えられる気がした。