第221章 愛憐
どんな怪我でも、最期まで戦うのであろうあなたの側にいさせて。
……こんな存在になるなんて、思っていなかったの。
初めてあなたに恋をしたけれど、いずれ大人になれば……甘酸っぱい想い出として忘れていくんだろうって思ってた。
でもこんなにも、私という人間を形作るために不可欠で、私が私を生きるために必要な存在になるなんて。
私の意志を、私が大切にするものを当たり前のように大切にして、受け入れて、守って……支えて……、あなたなしでは生きられなくしたのは、あなたが長い時間をかけて創り上げた、甘い甘い罠だった。
「――――怖いひと………。でも、大好き。」
リヴァイさんの髪をサラリと撫でてから、その傍らに横になる。
次にリヴァイさんが目を覚ましたら、聞きたくない事を聞かなくちゃいけない。
―――――サッシュさんやアーチさん、バリスさんは……どう、したのかと。
リヴァイさんの傷をまた抉ることになるかもしれない。
でも、もし僅かにでも生きている可能性があるのなら探さなければ。エレンを止めるためにも大きな力になってくれるはずだから。
明朝、リヴァイさんと、ハンジさんと……また一から仲間を集めて、悔いが残らぬように……できうる限りの悪あがきを、してやるんだ。
あなたたちが一緒なら、なんでもできる。
そう、思えるから。