第18章 聖夜 ※
やっと消えたばかりの跡が、また散りばめられていく感触。
「………そうか。それなら――――――。」
「!!」
リヴァイさんが急に私を抱き上げ、執務室から続くリヴァイさんの部屋の扉を開けた。
一度も踏み入れたことのないリヴァイさんの部屋に、思わずきょろきょろしてしまう。当たり前だが、どこもかしこもリヴァイさんらしくムダなく整えられたその部屋は、リヴァイさんの、匂いがする。
リヴァイさんは私をベッドに降ろすと、部屋に鍵をかけた。
ガチャ、というその金属音がこの先の睦事を想像させ、私は覚悟を強いられる。
「………頂こうか。聖夜のプレゼントとやらを。」
あぁダメだ。
その声を聞くと、私の全身は粟立つ。
まるで全身が性感帯にでもなってしまったかのよう。
「あの、でもっ………自室以外で就寝してはいけない、のは、規則で………!」
ベッドをギシ、と鳴らしてゆっくりとリヴァイさんが私の上に覆いかぶさる。あっけなく組み敷かれるも、一応の抵抗を試みる。
「そうだな。だが、お前は “なぜか” 俺の部屋で気を失ってしまい、部屋に帰ることができない。だから、致し方ない。」
「めちゃくちゃです………っ!」
「………諦めろ。」
「――――――んっ…………!」
唇から流れ込む彼の毒は、私の兵士としてのモラルも秩序も、あっという間に全てを溶かしていった。