第172章 情炎 ※
「俺もお前の顔を見ながらしたい。」
「………嬉しい………。」
「――――ナナ。挿れるぞ。」
熱くて大きな質量が、私の内側の頑なに閉ざして来た殻をこじあけようとする。
もう準備万端すぎるくらいに濡れたそこを上下に往復して、ぬちぬちと厭らしい音を立てて糸を引かせながら………リヴァイさんは私の右腿をすくい上げ、腿の傷跡を食んで舐める。
あまりに綺麗で淫らなリヴァイさんの色気ある仕草にうっとり見上げていると、ゆっくりとリヴァイさんが私に覆いかぶさって、腰を進めた。
初めての時は、痛くて泣いた。
それからしばらく、血が滲んだり痛かったりもした。
――――今ではもう、恍惚と与えられる快感に喜んで尻尾を振ってしまう。
もっと、もっと奥に、誘うようにリヴァイさんの身体を引き寄せていた。
「――――ぁあ……っ………、リ、ヴァ、イ、さ……入っ……てる……。」
「――――あぁ、相変わらず……熱いな、お前の中は………。」
遠慮してくれているのがわかる。その遠慮がもどかしくて、また、懇願する。