第15章 相愛
気が付けば太陽が高く昇っていて、本来ならもう兵舎に着いているべき時間に私は目覚めた。
リヴァイさんと初めて繋がった後にも、幾度となく求められ、知らぬうちに意識を失っていたようだ。あちこちが痛む身体をなんとか兵服に包む。
鏡の前に立つと、襟元からリヴァイさんの唇の跡がちらつく。
隠さないと…困ったと思いつつも、どこか嬉しいと思う私はもうリヴァイさんの毒に侵されているみたいだ。
後ろからふと、リヴァイさんが私の首元にクラバットをかけた。
「……約束通り、返したぞ。」
私が振り返ると、リヴァイさんは優しく口づける。
「ちょうどいいじゃねぇか。巻いてやる。」
そう言うと慣れた手つきで丁寧にクラバットを巻いてくれた。奇しくも、クラバットで首筋の唇の跡を隠す羽目になった。
「これで………。」
「…………?」
リヴァイさんがポツリとなにかを呟いたが聞こえなかった。
「これで……どうかしましたか……?」
「……いや、なんでもねぇ。………帰るぞ。」
「……?……はい。」