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【進撃の巨人】片翼のきみと

第118章 溜飲 ※




宿舎の一室に集まったのは、エルヴィン団長とハンジさん、ミケさんと――――アルミンとミカサだ。

女型の巨人について応戦したアルミンとミカサの推論を聞いたあと、幹部会で今後の調査兵団の進むべき方向を決定する。





「――――女型の巨人は、おそらく――――104期生の中にいます。憲兵団に属する――――アニ・レオンハート………。」





アルミンは戸惑いながらも推論を話した。

女型の巨人が当初兵団に攻撃を仕掛けてきたとき、アルミンのフードをめくって顔を確認してエレンを探していたことから、エレンの顔をよく知っていると思われる。

そして咄嗟にアルミンが104期生の中でしか呼称されないエレンの呼び名で呼んだ時に、女型はそれを理解していたようだったこと。

更に――――時は遡って、被検体の2体の巨人を殺した犯人を調べる時に、他人の立体機動装置を自分のものと偽って提出していた不自然さからも、その犯人もまたアニ・レオンハートだとの推論だ。





「――――なるほど。」



「――――確かにアニとあの女型は、顔も似てる……。」





ミカサが重ねて呟いた。





「――――ナナ、女型の戦闘を見ていて得た情報は他にあるか。」



「はい、女型は高い格闘技術を有しています。――――特に足技が長けている。訓練兵の中だけで培った即席の格闘術じゃない、もっと熟練した身体さばきだと思われます。」



「――――……!」



「やっぱり……!」





アルミンとミカサの反応に、エルヴィン団長が問いかけた。





「思い当たる節があるのか。」



「は、はい……!アニは――――……対人格闘術の中でも特に足技に長けていました……。」



「アニを知っていて、且つ直接戦ったエレンに聞けばわかる。」





ミカサが小さく答える。

ミカサのこの表情は――――、アニという人物を女型だと確信している、そんな顔だ。

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