第91章 懺悔
「俺は今世とか来世とか、輪廻転生論は信じてないんだが、君のことに関してだけは断言する。」
「………何を……?」
「今世だけでは足りない。たとえ死んでも、来世でも必ず君を見つけ出して愛し続ける。」
そう言って私の手の甲にキスをした。
まさか彼が、不確実なものは一切信じない彼がこんなことを言うなんて………面白い変化だと思った。
「―――エルヴィンは随分ロマンチストになったね。」
私がふふ、と笑うと、エルヴィンもまた少し充血した目を向けてにやりと笑った。
「―――君は随分狡く、エロくなった。」
「そればっかり!!!」
またからかうから、怒っているアピールのために右手を振り上げて叩くふりをしてみるけれど、簡単にその手首を掴まれて、腕の中に引き倒された。
そしてそのまま熱く唇を塞がれる。
「………ん、………っ…………」
「――――ほら、エロい顔をしている。」
「………こんなとこで……っ……!」
「じゃあ続きは宿で、だ。俺を夢中にさせたその罪を、しっかり償ってもらうとしよう。」
「~~~~~~………。」
その日のエルヴィンはいつもよりも一層溶けるように、情熱的に愛してくれた。
時折彼の口から零れ出る“幸せだ”という言葉は彼が自分に幸せを与えることを赦したように聞こえて、それが嬉しくて――――――
また愛おしさが増していく。