第6章 入団
「ナナ、下がっていい。」
「はい。」
エルヴィン団長が優しい口調で言う。私はリヴァイ兵士長の横へ、一歩下がった。
「話は以上だ。皆、明日の訓練に向けてしっかり食べて、英気を養ってくれ。」
皆が各々で食事の準備を始めた。食堂のシステムがわからず、周りをきょろきょろする私に、リヴァイ兵士長が声をかけてくれた。
「おい、俺の後に付いてこい。……今日は俺達が一緒だが、明日からは基本的に幹部は同じ時間で飯は食わねぇことが多い。」
「はい、ありがとうございます。」
リヴァイ兵士長に続いて食事の準備をし、テーブルについた。私の横に、ハンジさんが座ってくれた。
「ナナ!しっかり食べなよ!………そんでさ、最初はまぁ……なんだか色々言ってくる輩がいるかもしれないけど、気にしなさんな!!ナナにできる事、ナナにしかできない事を、胸を張ってやればいいんだからね。」
「はいっ!」
ハンジさんの優しさが、嬉しかった。私はハンジさんに満面の笑みを向ける。心配はさせたくなかった。
「んも~可愛いなぁ、ナナは。」
ハンジさんが私の頭をガシガシと撫でる。