第5章 天才じゃない
「徹は天才なんかじゃないです」
遡ること数分前
「及川さんに勝つことが俺の目標でした。県1のセッターになりたいから及川さんの背中を追いました」
「あんなの天才しかできないもんな」
反省会の時に徹の話が上がってみんなが徹の話をしていた
「ももちゃんは本当に言ってないんだよな」
「はい?」
「及川に合図のこととか」
「…言ったって思ってるんですか?」
「疑ってるわけじゃないけど…一応な?」
何で疑われるのかは大体予想はつくけどそんなことするはずない
そんなずるして得たものなんて嬉しくないでしょ
徹は卑怯な手を使わない
徹の戦法で徹のやり方で勝ちに来たんだよ
「そんな卑怯なやり方をしても徹は満足しません。徹は誰よりも努力して誰よりも一生懸命なんです。徹は徹なりに必勝法を手に入れましたそれを疑うなんて最低ですね」
徹を疑う烏野にいらつきを覚えた
私を言うの自由だけど徹が悪く言われるのは嫌だ
「徹は天才なんかじゃありません、だからバケモノたちに勝てるように負けないように頑張ってたんです。そんな徹がバレーで卑怯な手を使いません。負けたから疑う、それは違うと思います。相手の努力を認める、だって今日の試合は皆さん乱れてました、対戦相手の悪いところ探すより自分の行動を見返すべきだと思います」
「……」
「お前が及川さん達しか信じてないからそう思われるのは普通だろ」
「普通……」
そういう言葉で片付ける
大っ嫌いだな
「じゃあ徹に勝てる?1人強い奴がいてもコートは6人いる6人で強い方が強いんだよ、徹のチームに勝てんの?徹のチームはどう見ても6人が強くなれるようにそれぞれの良いところを見つけ出してそれを実践させてる、スパイカーの100%を引き出すことができてたよね?徹の努力を踏み潰さないで」