第4章 episode3
退院してからというもの何も喉を通らない。
体調が優れることも無い。
何もかもが最悪。
携帯には沢山の着信。
リナ「、、、。なんで、、、。」
ぽつりと呟いた時
♪〜
画面には「圭介」の文字。
リナ「、、どした?」
精一杯の取り繕った声で電話を取る。
場地「、、、よォ。どうだ?調子は。」
リナ「、まぁまぁかな。」
場地「っ、、、、。ウソついてんじゃねえよ。」
リナ「そんな、嘘なんかついて、、、、、」
場地「部屋の窓、開けてみろよ。」
リナ「え?」
窓どころかカーテンを開けるのも何日ぶりだろうか。
そこには八重歯の特徴的な笑顔があった。
リナ「、、、、、圭介。、、なんでっ、、。」
場地「、、ここ、座っていいか?」
そう言って圭介は窓のヘリに座って外を眺めている。
圭介といると何だかほっとする。
その気持ちにはもう随分前から気づいていた。
知られて関係が崩れるのが嫌だった。
いつもみたいにじゃれて
バカ笑いして
圭介の親友で居られれば
それでいいと思っていた。
でも、そう思うのも終わり。
こんなキタナイ女、あっちから願い下げだろう。
リナ「、、ねぇ、圭介。友達、、、、、やめっ、、、」
言い終わる前には抱きしめられていた。
ボソッと
場地「、、ンなこと言うなよ、、。」
微かだったけれど、そう聞こえた。