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あなたに捧げる【鬼滅の刃/短編集】

第1章 無口な彼の言葉責めー水柱・冨岡義勇


クチャ…ペチャ…

「はぁっ…冨岡さん…んんっ!!」
「義勇と呼べ…ん…何度言ったら分かるのか…。」
「ん…はぁ…ごめんなさいぃ…義勇さ…んっ…」






ある日、偶然柱である彼と一緒の任務になった。

当時の下弦の壱は、上弦に入れ替わりの血戦を申し込む前だった。
上弦の陸には勝てるほどの実力があったと後に分かった。
下弦であれほど強い鬼を見たことがなかったため、
私と彼は驚いた。

柱の彼でさえ少し押されていた。
私だけだったら死んでいただろう。

激戦の末、私たちは鬼の首を切り落とした。
彼が鬼を引き付けて隙を狙った。

とどめを私に刺させてくれた。

鬼を倒したと当時に私達は倒れた。

「よく…やった…。」
「はぁっ…はい…、ありがと…ございます…。」
「お前がいてくれて…良かった…。」
「冨岡さ…ん…私はお前じゃない…です…。」
「はぁっ…そうだな…。」
「ふふっ…」

私は気を失った。

「…っ!」

そのときに彼はありったけの力を振り絞って、
私を抱き抱えて、蝶屋敷へ走ったらしい。
蝶屋敷につくと彼も気を失った。





蝶屋敷でお互い治療をしてもらい、入院中はよくお話をした。
彼は私の病室に来てくれるものの、言葉が見つからなくて困っていたのが可愛かった。
だから、私からたくさん話しかけた。
数刻経っていても気づかないほど楽しかった。
彼の表情もいつもより明るく、微笑んでいるように見えた。

お互い傷が深かったため、完治に時間を要した。
約1ヶ月、蝶屋敷で治療に専念した。
これほどの怪我は初めてだった。

機能回復訓練という、復帰のための訓練も2人で受けた。
彼と一緒だから楽しい時間だったが、訓練事態は彼でさえ汗を吹き出すほどキツいものだった。

私は彼と多くの時間を過ごすうちに、心が彼に奪われていった。
だけど彼は柱。
忙しいし、恋愛している暇もないだろう。
そして彼なんかとくに恋愛に興味が無さそうだ。
この想いは、そっと胸の中にしまった。
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