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銃と薔薇

第6章 歳の差*東方仗助


2001年 仗助17歳 21歳


「行ってきます〜」
「おい仗助おせけぞ、早く行くぞ」

毎朝億泰が家まで迎えにきて俺らは学校へと向かう。これがいつものなんの変哲もない日常。
一年前、承太郎さんの部屋でさんを見たっきり彼女には会っていない。
承太郎さんの女って考えるだけでどこかモヤモヤしたものがあった。

あれから一年がたつが、彼女の姿は俺の中から全く消えていなかった。

「おーい、仗助〜?聞いてっか?」
「あぁ悪りぃ悪りぃ。で、なんの話だっけ。」
「聞いてねぇじゃねえか!!まぁ最初から話すとよぉ、お前ん家行く前に遠回りしてよお、アンジェロ岩の前でよ、きっれーーーーーな女の人がいてよぉ」

「へぇ、それで。」
「黒髪ロングでスタイル抜群、目の色は真っ青で…」

そ、それって。
俺の中で該当する人が一人しか見当たらなかった。

「それ何分前だ!!」
「あぁ?!3分前って…そんな慌てなくて良いじゃあねえかよお!おい!仗助!」

3分前か。まだ全然そこら辺で歩いている可能性はある。
でもなんでまたこの杜王町に…?
まさか…承太郎さん…?


俺は無我夢中になって走った。
そして横断歩道を渡ろうとする黒髪ロングの女の人を見つけた。

あれは…!


「さん…ハァハァ…見つけたっす…」
「仗助くん?!?!どうしたのそんなに息を切らして」

相変わらずさんは綺麗だった。
以前より大人っぽさが増したというか。色気が出たというか。

「仗助くん身長伸びた??大きくなったね!なんか承太郎さんに似てきたかも」

「似てないっす!承太郎さんには全く…似てないっす…」

自分の好きな人の面影を感じられて少しだけ不愉快に思う俺って本当にガキ。
普通に考えてジョースターの血が混じってるってだけの話で。
そういう意味を孕んでたなんて思いたくはない。
『嘘だよ似てないよ』と悪戯な笑みを浮かべる彼女。
相変わらず反則っす…




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