第1章 1.はじまり
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やっとこの日が来た、、!
待ちに待った音楽番組の収録観覧!!
私の愛してやまないロックバンドが、、
「おーい、、ねえ、、!ねえってば!!」
『あ!ごめんごめん。浸ってた。』
「もう!私グッズ買いたいから並びたいんだけど、、」
『いいよ!並ぼう。あ、その前にコンビニ行ってきていい?
冷えたから暖かい飲み物買ってくる。』
「おっけー先に並んでるね」
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そうです。
今日は私の親友のみくと一緒に音楽番組の収録観覧に来ています。
私と親友はお目当ては全く違いますが、どちらの方々も出演するということで一緒に来ました。
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楽しみすぎて吐きそうです。
みくは嵐というアイドルが好きで、櫻井くん推しだそうです。
私はあまり興味はありませんが、国民的アイドルなのでさすがにある程度は知ってます。
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『あ~さむ!』
寒くなり始めた11月中頃。
『あ、ホットレモン最後のひと、、「あ~あったあったホットレモン」
コンビニのホットドリンクコーナーに陳列してあるホットレモンに手を伸ばした瞬間、横からも手が伸びてきた。
「『あっ』」
手が重なった。
相手はマスクにキャップを被っていて顔がよく見えない。
『すみません!』
「あ、、いやこちらこそ。」
『あの、、』
、、待てよ、、ここで譲ってしまったらコーヒーを買うことになる。
私はコーヒーが飲めない。
でも、、考えた末、譲ることにした。
なぜなら私は今日とても機嫌がいいからだ!うふふふ、、
「あの、顔、、めっちゃ緩んでます、、笑」
『え!!あ、す、すみません。妄想してました、、。』
見られた!恥ずかしい、、
「え、妄想?」
『あ、いえ。なんでもありません。
あの、よかったらどうぞ。ホットレモン。』
「いや、でも俺男なんで譲ります。」
『性別関係ないですよ。マスク、、風邪ですよね?
この時期の風邪は厄介なので、、。
あ、私コーヒーも大好き!、、では!』
「え、あ、、風邪、、か笑」
と、コーヒーと手に取りレジへ並んだ。
うん、相手マスクしてたし!
コーヒーはみくにでもあげよう。