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取り敢えずケーキが食べたいです【東卍夢(梵天)】

第5章 これだから色気のある人は苦手だ。


もしかすると竜ちゃんも朝食は食べない派だったかも知れない、春ちゃんだって最初は時間があれば適当に食べるという偏った食生活だったし、私が毎食ご飯を作り始めたから食べてくれているけれど…本当はお腹なんて空いていないし、いらないんだけど。と思われているかも知れない。私が眉を下げてポツリと呟いたからか、おかずやご飯を食べる二人の手がピタリと止まった。

「俺、兄貴の事起こして来るわ」
「いや、眠いのに起こしちゃ可哀想だし!竜ちゃん本当に起こさなくていいからっ!」
「栞、俺お前のご飯好きだぞぉ?寧ろ毎食俺の為に作って欲しいくらいには…」
「ありがとう春ちゃん、でもそれって何だかプロポーズ見たいだよ?」
「あ゙ぁ゙~…寧ろ俺としてはプロポーズとして受け取ってくれても別に構わねぇんだけど…?」
「え、いや…それはちょっと?」
「なんでだよっ!」
「あははっ!三途振られてやんのぉ!」

ゲラゲラお腹を抱えて春ちゃんに指を差して笑う竜ちゃんと「巫山戯んなよ!俺の事弄んで!胃袋掴んでる癖に!責任取って結婚しろよ!!」とテーブルをドンッ!と叩いた春ちゃんがいたりする。そう言われても私は春ちゃんをそんな目で見た事ないしなぁ…顔は課金させてと言いたいくらいとっても美人だと思うけど。

ーーー

結局蘭ちゃんの分まで二人が全部食べてしまって、男性の胃袋って凄い。作りがいがあるなぁ…なんて思ったりした。皿を洗い、洗濯物を干して、綺麗過ぎるリビングや廊下、部屋を掃除する。それを春ちゃんと竜ちゃんに見られているのは居心地悪く感じたけれども…
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