第4章 あ~あ…俺何かに捕まって可哀想に♡
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一つのセーフハウスに辿り着き、部屋を案内する。
「絶対にどこにも行くなよ、裏切ったら死体だからな」
「はい、宜しくお願いします…」
悲しそうに小さく頷く栞を見下ろして、まさかこの俺が庇護欲をわく日が来るとは思わなかった。いや…本当に可愛いな、何だコイツ。明るい部屋で再度彼女を確認したが、小さく華奢な女の子が不安げに俺を見上げて居るのは相当クルものがあり「ん゙」と何処から出たのか分からない声を出してグッと胸を押さえた。一先ず今日は俺の寝室で寝て貰って、俺はソファーに寝ればいいし…必要最低限の物を色々と買い揃えねぇといけないのか。普通なら面倒くせぇなと思うが、栞の為だと思えば気にならなかった。
夕飯をテイクアウトしリビングで食べる。小さい口でモグモグと食べる姿は小動物に見えてしまい…はっ?何だコイツ可愛すぎか???と色々餌付けしたくなった、なので今度からしようと思う。風呂に入る時に気まずげに俺を見る、恥ずかしそうに視線を反らしてポツリと口を開いた。
「服が…なくて…」
「今日は俺の服貸してやるよ」
「いや、それは有難いんですけど…」
「?じゃあ、なんだよ」
「……その…下着が、なくてっ…」
「あ゙」
すっかり忘れていた。女物の下着なんて家にある訳ねぇし、買いに行くとしても目の前にいる華奢な女の子とこの世界の女とじゃ雲泥の差である。そもそも女物の下着売場なんて家で囲われている女は誰も買いに行かねぇから基本通販だし、オーダーメイドじゃないと売ってない。いや…えっ?本当にどうすんだ?これ詰んでね?
「……」
「……」
気まずい。マジで気まずい。もう一度下着だけ着て貰うか?いやいや…それは不味いだろ。かと言って風呂には入りたいだろうし。