第4章 Rally
「で、パーのダチ襲ったのはどこのやつなんだ?」
「新宿で白の特攻服……おそらく愛美愛主だと思う」
『愛美愛主……』
皆騎には見覚えのないチーム名だった。
『抗争……するの?』
「ダチやられてんのに、黙ってられねぇよ」
「後はパー次第だな。多分やり返してやりたいだろうけどな」
『そっか……』
「しーんぱいすんなよ♡俺つよいし、俺たちは最強の東京卍會だからな!」
「余計な心配すると、顔が暗くなるぞ?」
『そ、だね…』
話が終わったタイミングで注文の品がテーブルに並べられた。
「やっぱお子様ランチの旗!テンション上がるよなぁ〜!」
「今どきこの歳でお子様ランチ頼むの、マイキーくらいじゃねぇか?」
『言えてる。フツー中学生になってお子様ランチ食べないもん』
「なっ?!お子様ランチバカにするなよなー!」
『「別に馬鹿にはしてない」』
そして3人は食べ始めて、これからのこととか色々と話しながら箸をすすめていった。
食べ終わると、マイキーはおなかいっぱいになって双葉に膝枕してもらう形になりそのまま寝てしまった。
「おまえなぁ!!食べたら寝る癖やめろや!!」
『まぁまぁ、ケンちゃん。マイキーのコレは今に始まったことじゃないしさ』
「お前……マイキーに振り回されて良く付き合ってられるな」
『べ、別にマイキーと付き合ってるわけじゃないから!』
「そうかぁ?俺はお似合いだと思ってるけどな。マイキーのこと、よく見てるし」
『まぁ……一緒に住んでるのもあるんじゃないかな』
佐野家に居候し始めて、5年。
双葉にとっては感覚が友達と言うより、兄弟というのに近くなっていた。
だが、マイキーは双葉のことを出会った時から1人の女として見ていて。
双葉はマイキーのことは兄弟以上でしか見えてなかった。
ドキドキするというより、安心感。
マイキーは双葉が自分に振り向いてくれるまで待ってくれている。
そんな状態に申し訳なさも感じてしまうのも事実であって。
真一郎の死後、双葉を立ち直らせたのもマイキー。
その直後からマイキーに対する気持ちに変化が訪れていた。
.