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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第6章 東京卍リベンジャーズ・龍宮寺堅




放課後

HRが終わったと同時に教室を飛び出してきた彼女は
廊下で待っている俺の姿を見つけると
途端に顔を真っ赤にした


『お、お待たせしました…』

「おぅ」


昇降口へ向かう間
他の生徒たちがまるで見せ物のようにジロジロ見てきたが
俺がひと睨みするとそれも無くなった


靴に履き替えた彼女が
小走りに近付いてくる


「…じゃ行くか」

『……ハイ…』


並んで歩いたのは初めてだった

半歩後ろを俯きがちにチョコチョコついてくる彼女に
俺は思わず言った


「………オマエ……そんな小さかったっけ…」

『…ぇ⁇………ぁ……ハイ…』

「………?………何だよ……元気ねーな…」

『す、すみません!……ちょっと…緊張して…』

「は?」

『…今日の事考えたら……夜…眠れませんでした…』

「……」


俺は
俯いている彼女の顔を覗き込んだ


「……目の下…クマあるぞ…」

『ちょ、ちょ!急に顔見ないでください!…心臓…止まっちゃいます…』

「………フッ………何だそりゃ…」



俺への好意を全く隠さない彼女のこういう所が
始めの頃は少し苦手だった

けれど
少なくともこの時の俺は
真っ直ぐなコイツの想いに救われていたと思う




彼女の望みは
本当に学校から一緒に帰るだけだった


「……デートっつーから…どっか行きてーのかと思った…」

『そ、そんな……龍宮寺先輩と出掛けるなんて絶対無理です!』

「…おま、言い方…」

『だって……今だってドキドキしすぎて吐きそうなんですよ?』

「は?マジ?」

『……マジです。………ヘタレですみません』


彼女の困り果てたような顔を見て
俺は思わず吹き出した


「ぶはっ」

『…もー…笑わないでください!』

「…ハハ……悪ィ悪ィ…」



久しぶりに
こんな風に笑えたような気がした
 










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