第6章 東京卍リベンジャーズ・龍宮寺堅
2018年 6月19日 ─────
約束の日
夜まで待ったけれど
結局マイキーは来なくて
仕方なく
集まった奴らだけでタイムカプセルを開けた
12年前に書いた手紙や思い出の品物を前に
ワイワイ言い合っている仲間達を見ていると
何だかあの頃に戻ったような気がした
それぞれの手紙をひと通り読み終えた後
白い封筒に"オレへ"と書かれたマイキーの手紙を開けて
タケミっちが代わりにみんなの前で読んだ
その内容は
仲間達への想いで溢れていて
あの頃のマイキーが
どれだけ皆のことを大切に考えていたのかを
俺は懐かしく思い出した
だからこそ
俺達と決別してひとり姿を消したアイツの事が
改めて心配にもなった
"東卍を畳んだのはみんなのためだ"
手紙の中で
マイキーはそう言っていた
"オマエらが大人になる為に必要なモノは東卍(ココ)にはない"
"だからみんな…必要なモノを探す旅をしろ"
"オレも必要なモノを探す旅に出る"
そんな前向きな言葉と
最後に会った時の別人のような目をしたアイツの姿とが
どうしても重ならなかった俺は
強がってばかりいた "無敵のマイキー" の顔を思い浮かべ
(…これはアイツの建前………本当の理由は…きっと別にあるんだろう…)
そんな風に思ってしまった
けれど
" どんなに離れていても 繋がってる "
最後に俺たちに向けられた
その言葉を聞いた時
いつも仲間のことを想っていたアイツがそういうのなら
騙されてやってもいいか、と
そんな気持ちにさせられた
離れていても
マイキーは
オレらの事を想ってくれてる
それだけは嘘偽りの無い真実だと
心から信じられたから
俺は
もう
それだけで良かった