第5章 東京卍リベンジャーズ・松野千冬
深く舌を絡ませながら
腰を押し付け
彼女のナカに潜っていく
『……んんっ…』
眉根を寄せた彼女の指先が
肩に食い込んでいくのが分かる
こんなに甘い痛みを
俺は初めて知った
「……レイナ……大好き…………大好きだよ…」
キスの隙間を塞ぐように
込み上げる気持ちを言葉にした後
そのまま
一気に貫いた
『……んううっ…』
痛みに顔を歪めるレイナを
強く
強く抱きしめる
「…っ…う…」
溶けそうなほど熱い彼女のナカが
容赦なく俺を締め付けてきた
「……ハァ……ハァ……」
(……スゲェ………何だよ…これ……)
苦しくて
息が上手くできない
きつく目を閉じたままレイナの唇を探りあて
押し付けるように塞いだ
少しでも彼女の痛みが逸れるよう願いながら
できる限り優しく口付け
そっと髪を撫でる
掠めるように何度も啄んでいると
固く閉じたままだった彼女の唇から
次第に力が抜けてきた
舌先が触れ合い
滑らかに擦れ合う
水音の間から微かな吐息が漏れ始めた時
俺は目を開けた
こめかみに涙の筋が光っているのを見つけて
胸が苦しくなる
そっと唇を離すと
レイナの瞳がゆっくりと開いた
「……レイナ…?」
名前を呼ぶと
ぼんやり宙を彷徨っていた視線が俺を捉えた
瞳が
柔らかく細められる
『………嬉しい…………千冬君……大好き…』
彼女の笑顔は
泣きそうになるくらい綺麗だった
愛おしさが込み上げ
顔を近付けると
レイナが自然にアゴを上げる
少し前に初めてこんな風にキスしたのが嘘みたいに
あたり前のように舌を絡めた
(…………ねぇレイナ…………これからも……いっぱいキスしよう……)
濡れた舌に吸い付き
甘い唾液を味わいながら
俺はそんな事を思っていた