第16章 東京卍リベンジャーズ・佐野万次郎
場地圭介が死んだ
場地はオレの1番古い親友で
大切な仲間だった
後に血のハロウィンと呼ばれた
芭流覇羅との抗争の最中
一虎が場地を刺した
そのことを知った時
頭の中が真っ白になった
気を失って倒れていたはずの場地に名前を叫ばれ、我に返ると
俺は一虎の上に馬乗りになって
片手で奴の首を絞めながら顔面を殴っていた
右の拳が
一虎の血で真っ赤に染まっていた
「オレの為に…怒ってくれて……ありがとな…」
近付いてきた場地が何をしようとしているのか
すぐには気付かなかった
場地は
立ち上がった俺に笑いかけた後
倒れている一虎を見下ろした
「…オレは…死なねーよ……こんな傷じゃあ…オレは死なねー‼︎! ………気にすんなよ…一虎……オレは…一虎[オマエ]には殺られねぇ…」
場地はそう言うと
ナイフを持った両手を大きく振り上げ
止める間もなく自分の腹に突き立てた
それから
俺の頭の中は再び真っ白になった