第15章 東京卍リベンジャーズ・黒川イザナ
「………ぇ……」
『……イザナが…私のこと避けるようになって……嫌われてるんだと思った…………もう好きでいても無駄なんだって……何度も諦めようとしたけど…………違うクラスになっても…卒業して学校が変わっても……どうしても…忘れられなかった…』
「……」
『……っ…だから…またイザナと話せるようになって……本当に嬉しかったんだ………花火の時なんて…すっごく緊張して……何話したのかもよく覚えてないくらいで………………" 試しに付き合ってみない? " って言われた時………それでも全然いいと思った……イザナの側に居られるなら…何でもいいって思ったの…』
「…レイナ……アレは…」
誤解を解こうとしたけれど
適当な言い訳が見つからなかった
『……イザナが気まぐれで言ったなら…それを受け入れようって……割り切る覚悟は出来てたはずだったのに………一緒に居れば居るほど…好きな気持ちがどんどん大きくなってく……………もう…お試しの彼女じゃ我慢できなくなっちゃったの………イザナにも…私のこと好きになって欲しい…』
「……」
『………こんな…の……重い…かな?……嫌だったら…ゴメン…』
何も言えないでいるイザナの態度に不安を覚え
レイナは首元に抱き付いた
『…っ…ゴメン…イザナ…………ゴメンね…』
震える声で
祈るように呟く
『…全部、忘れて?……今まで通りでいいから……私のこと…嫌いにならないで…』
「……」
イザナはレイナの両肩に手を置き、そっと身体を離すと
彼女を静かに見下ろした
これまで
考えてもみなかった告白
自分のことをずっと想っていてくれたなんて
夢のようだった
「………オマエ………本当に……オレのことが好きなのか?」
『…好きだよ……私、イザナのことが大好き…』
「……」
レイナはイザナの瞳を見つめると
懇願するように言った
『……だからお願い………私の全部…もらって?』