第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②
闘いが始まった直接から
俺はいつでも動き出せるよう、状況を冷静に追っていた
真っ直ぐマイキーに挑んでいった一虎は
廃車が山のように積み上がっている足場の悪い場所に誘い込み
3対1で囲むと武器を使って殴り付けた
あまりにも容赦のない一虎の攻撃を見て、何度も止めに入ろうと思ったが
マイキーがあえて手加減しているような気がして
俺は堪えた
(…マイキーは…一虎の本心を見極めようとしているのかもしれない…)
「一個だけ教えてくれ…一虎」
「あん?」
「オレはオマエの敵か?」
そう聞いたマイキーに
一虎は「敵に決まってんだろーが」と答えた
心に訴えかけるようなマイキーの言葉も
アイツには届かなかった
一虎はチョンボとチョメに「しっかり押さえとけよ」と言うと
マイキーの頭を何度も殴った
「オレは英雄になる為に…敵を殺す」
一虎がそう言った時
マイキーの纏っている空気が変わったのが分かった
「……敵を殺す?…そんな事で兄貴を殺したのか?」
遠い昔、感じたことのある
マイキーの黒いオーラが見えたような気がした
次の瞬間
マイキーは足を振り上げると
蹴り一発で3人をまとめて気絶させてしまった