第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②
2005年10月31日
東卍 vs. 芭流覇羅
決戦の日
「待ちに待った復讐の時が来た」と、朝から上機嫌な一虎は
対マイキー用に幹部として芭流覇羅に引き入れていた
チョンボとチョメという年少で最強だったらしい2人に
自分の考えた作戦を指示していた
その側にさりげなく立って話を聞いている、黒マスクの丁次という幹部のことを
俺は芭流覇羅に入る前から怪しんでいた
まだ俺が東卍にいる頃
元愛美愛主の縄張りを探っている最中に、コイツの姿を何度か見かけた事があった
その時丁次がよく行動を共にしていた、鼻筋に傷のあるガタイのいい男が
あの任命式の夜に参番隊副隊長の特服を着て立っているのを見て
俺は稀咲と芭流覇羅の繋がりを確信した
(……テメェらがこの抗争で何を企んでんのかは知らねーが……オレが全部ぶっ潰してやる…)
開戦したら、稀咲の動きをマークすると同時に
丁次からも目を離さないようにしなければならない
絶好のタイミングを見計らって稀咲のウラをかき、ボロを出させるつもりでいた俺を
開戦直前になって半間が呼んだ
半間は
俺と一緒に呼びつけた一虎に「…もういいだろう……場地にもあの事を伝えとけ」と言ってその場を去っていった
半間が行ってしまうと
一虎は俺の方を向いた
「……万が一、オマエが東卍のスパイだった場合を考えて…ギリギリまで言わなかったことがある………東卍の参番隊には手を出すな…」
「……っ…」
「…隊長の稀咲はオレらと繋がってる……オレを芭流覇羅のNo.3に引き入れたのは稀咲だ……アイツは東卍を乗っ取る為に動いてる…」
「……一虎……オマエ…稀咲の狙いを知ってて……黙って言いなりになってたのか…」
俺の言葉に
一虎の眉がピクリと動いた
「…は?…ふざけんな……オレは誰の言いなりにもならねぇ……自分の為に動いてるだけだ…」