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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②




どちらからともなく
ベンチに座り

何も言わないまま
時間だけが過ぎていく





俺達は
自分の無力さを受け入れるしかなくて


繋いだ手を固く握り合ったまま
夕方だった空が夜に変わっていくのを静かに眺めていた





口ではどんなにデカい事を言ったって
自分はちっぽけなただのガキでしかなく

大切な人を守るどころか
彼女の隣にいることさえ
こんなにも難しいことなのだと思い知った








元カレでも
元カノでも何でもいい




友達同士でも
充分だった




彼女が笑顔でいられるなら


それを

遠くから見ているだけでも良かった








ただ


それだけで 

良かったのに

















すっかり日が落ちてしまったひと気のない公園に
レイナの声が小さく響いた


『………早く……大人になりたいな…………大人になれば…もっと自由に生きられるのに…』

「……そうだな…」

『………圭介…?』

「…?…」

『……私達……大人になったら……また、会えるかな…』


その言葉に隣を向くと
レイナの瞳が俺を映していた


「…………あぁ……絶対会える…」

『…野生のカン?』

「…オゥ…」

『……だったら…きっと当たるね…』


彼女はそう言って
俺に笑顔を見せてくれた








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