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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②





レイナは
あの後も何度か家を訪ねてきていたけれど
俺が会うことはなかった


母親が家にいる時は
玄関で母親が対応をした



階段を降りていく足音に耳を塞いで
なるべく彼女のことを考えないようにして
ずっと向き合わないまま逃げてきた



でも

そろそろ
ケジメを付けなくてはいけない



ドラケンの言葉を聞いてそう思った俺は

覚悟を決めて彼女にメールを送った










その夜
待ち合わせたいつもの公園に
俺は単車に乗って向かった


先に来て待っていたレイナは想像していた以上にやつれて
痛々しいくらいだったけれど

俺の姿を見ると
優しく微笑んでくれた



『…バイクなのに…こんなに薄着で……寒かったでしょ…』


彼女はそう言って
俺の手に触れた


『わ、冷た…』

「……」


何も言わない俺を見上げて
少し呆れたように笑う


『…もぉ……手、貸して…』


冷え切っている俺の両手を取ると
レイナは自分の頬を包むようにあてた


目を閉じたままジッとしている彼女の体温が
指先から伝わってきて

思わず抱きしめてしまいそうになった俺は
その手を振り払った


「……やめろ…」

『………圭介…?』

「…レイナ……もう…オレには連絡するな………家にも来るな…」

『……どうして…そんな事言うの…』

「…マイキーから…全部聞いたんだろ……オレのやった事…」

『……ウン……教えてもらったよ………っ…だから私…』

「だったら分かるだろ…」


彼女の言葉を遮って
俺はキッパリと言った


「…別れようぜ…オレ達」

『……っ………や…だ……いやだよ圭介…』


さっきまで寒さに赤くなっていた頬は色を失くし
か細い声が微かに震えていた


「……」


大きな瞳が
みるみる潤んでいくのが分かって
見ていられなくなった俺は彼女に背を向けた


「……呼び出して悪かったな……話はそれだけだ…」






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