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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第11章 東京卍リベンジャーズ・三ツ谷隆(続編)





東卍がここまで大きくなる前には
オレも他のメンバーたち同様、ヤバい悪事に手を染めたこともあった

けれど
ある時から稀咲はオレに「こういう仕事の方が向いている」と
フロント企業の運営を任せるようになった




いま携わっているのは
都心に数店舗を構える会員制の飲食店の経営


一流の料理と酒を提供するのはもちろん
内装のデザインに凝った店だという評判が広まり
いつの間にかセレブ御用達などと言われるような有名店になっていた


各店舗に表立った対応を任せられるような店長を雇い入れ
オレは店のプロデュースから経営までを裏で取り仕切る、総括のような仕事をしていた




時間に追われ
不規則な毎日を送っていたけれど
普段の生活はとても穏やかだった


深く考えず
流れのままカタギの世界に身を置いていると
ふと、自分の裏の顔を忘れてしまいそうになる

特にそんな風に感じるのは
自宅で過ごしている時だった






都内にあるマンションの一室で
オレはレイナと同棲していた

彼女が高校を卒業し、働き始めたタイミングで一緒に部屋を借りてから
ずっと2人で暮らしてきた



中学を卒業した後
一日も早く母親が働かなくてもいいようにしたかったオレは
取り分として分配される金のほとんどを実家へ送っていた

生活費のことも妹達の学費のことも
何の心配もなく暮らして欲しくて
もう充分だからと断られても
オレはずっと家族への送金を続けた


レイナとの生活は
手にした金の額には見合わないような質素なものだったけれど
彼女は不満ひとつ言わなかった

そればかりか
アパートを出た後もオレの家族を気にかけ、よく会いに行ってくれていた







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