第2章 出会い
「まぁ、ジョルノがそういうなら・・・・
危険な世界だろうけど、止めないわ」
ジョルノが私を守ってくれたり治療してくれる時、私と同じ、ガンズと同じ影が毎回見える。
名前がついてるかは知らないけど、いつも彼が治してくれているらしい。
彼がついているならジョルノも大丈夫であろう。
っとそう感じた。
そしてジョルノがいなくても私にはこの「ガンズ・アンド・ローゼス」がいる。
ジョルノは気付いていないようだけど、私にも同じような能力が備わっているのだから。
「まぁ、あなたのような慌ただしい女性を守るためでもありますからね。」
「15歳が何を言ってるんだか」
「棗姉、ちょっとお手洗いに行ってきます。」
そう言ってジョルノは席を立った。
ジョルノがギャングかーと空を見上げていると。
「Ciao!あなたは日本人、いや、イタリア人ですかな?
美しい黒髪、海のように深い瞳…素敵だ…」
そこにはザ・イタリア人というべきか。そんな男が立っていた。
高身長で顔も整っている。まぁ悪くはない。大人の男性って感じ。
ちなみにこの話の入り方。
イタリアでもてっぱんのナンパの仕方だ。
「いや、待ち人がいるので・・・molte grazie」
あはは〜と堅苦しい笑みを浮かべたが、これで怯まないのがイタリア人。
彼は容赦なく跪き、私の手を取りキスを落とした。
さすが情熱の国イタリア、ってところだ。
「あなたの美しさまるで人々を照らす太陽のy「すみません、彼女に何かよう
ですか。」
「ジョルノ!!」
シェイクスピア顔負けの言葉を遮るようにお手洗いから帰ってきたジョルノがパッと私の手を男性から奪い取った。
「お引き取り願えませんか。」
高圧的にそういうと男は去っていった。これが一回や二回だと可愛いものだがこのイタリアに来てある程度の歳になって何十、何百回同じような状況にあっている。まぁ、慣れっこっちゃ慣れっこ。
「弟君かい?お兄さんはこのお姉さんとお話ししたい事があるんだよ。
坊やはお家にでも帰ってお姉ちゃんのご帰還を待っておきな」
この言葉を機にジョルノの表情がかなり鋭いものに変わった。
「いきますよ。棗。」
「え、あ、ちょっ…!お、お兄さん、この子は私の弟じゃなくてただの幼馴染みなので!」