【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第48章 都会の光の中で ☆
安室side
土曜日の今日、ポアロのモーニングの営業時間中に蘭さん、園子さん、コナンくんが朝食を取るために来店した。
「私はハムサンドをお願いします!」
「私もー!あと、ホットコーヒーふたつね」
「ボクはたまごサンドとオレンジジュース」
「はい。かしこまりました」
それぞれから注文をとったあと、カウンター内のキッチンで準備を進めていると、園子さんがあるパンフレットを机の上に広げながら話し始めた。
「ねえねえ!ベルツリータワーの展望台、1日1組限定夜の貸し切りが今日から始まるんだけど、蘭、今日の夜暇?
私、真さんと行こうと思ってたのに、真さん急に来れなくなっちゃって…
工藤くんと連絡取れるなら行ってきたら?チケットあげるから!」
「うーん…連絡してみるけど…
新一、電話出ないと思うよ?」
そう言いながらも蘭さんは顔を赤くしながら「新一」と呼ぶ恋人に電話をかけた。
何故か隣にいるコナンくんは焦ったような顔をして、
「ボクちょっとトイレ!!」
と、席を立ってポアロの店内のトイレに駆け込んで行った。
「あ、もしもし新一?
今日の夜、ベルツリータワー展望台貸切のチケットが余ってるらしくて…
一緒に行けない?忙しいよね…?」
電話口の「新一」さんの声は聞こえないけれど、蘭さんの表情で、あぁ。断られたんだな…と誰もがわかった。
「やっぱり、忙しいって」
「あの推理オタク!いつも事件事件って!」
残念そうにする蘭さんの代わりに、隣で園子さんが声を荒げた。
「まあ、仕方ないよ。
こうして電話に出てくれるだけで前よりずっとマシ」
「あらぁ?彼女の余裕ってやつね?
でもどうしようかなー!このチケット。
あ!そうだ!安室さんは今日の夜暇?!」
「えっ?!今日の夜ですか?」