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【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】

第47章 夢を奪う権利 ☆




行為の後、服が裂けてしまったわたしに、零は即座に自分のシャツを脱いでわたしの肩にかけてくれた。


「ごめん…やり過ぎた…」


そう言って、わたしの身体を大事そうに抱きしめてくれる。
やり過ぎたなんて、わたしは少しも思わなくて、落ち込んでる零の髪をサラ…と撫でた。


「零がこんなふうに、理性飛ばしてわたしを求めてくれるの、嬉しい…って、変かな?」

「変じゃない。好きだよ…リラ。
本当に、好きだ…」


零はまた何度も何度も好きという言葉をくれる。
そして頬とおでこに優しいキスも。


「リラ…実は…」


そう言って、零が何かを話し始めようとした瞬間


ぐるるるるる…


「っ…」

「…っふ…すごい音だな、相変わらず」


零の話を遮るかのように盛大に奏でられたわたしの腹の虫に、零は優しく笑って髪を撫でた。


「サンドイッチ…作ってる途中だったからお腹減った…」

「うん。そうだな。
じゃあ、2人でサンドイッチ作ろうか。」

「うん!…あ、でもさっき何か言いかけてなかった?」

「あぁ。大したことじゃないから、気にしないで」


そう言って零は力が抜けて座り込んでたわたしを抱っこして立ち上がらせてくれた。

2人でキッチンに並んだ時、すごく、物凄く幸せを感じてなぜか泣きそうになる。


途中まで準備していたサンドイッチ作りの続きをやろうと、食パンを取り出したとき、零はわたしを後ろからぎゅっと抱きしめた。


「?零…?」

「…好きだよ」

「わたしも」


今日の零は、いつも以上にわたしに好きだと言葉で伝えてくれる。

やっぱり、零と離れるなんてあり得ない。
自分の気持ちが変わってしまわないうちに、社長に返事をしなくちゃ。

そして、今の環境を捨てる準備も始めなくちゃ…

地位も、名誉も、ファンも全部捨てる
それがどれほど重いことか天秤にかけても、零と一緒にいたい。


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