【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第43章 バーボンよりライなのか ☆
安室side
夕方、いつもどおりポアロのアルバイトでキッチンに立ち、サンドイッチを作っていると、常連の少し派手めな女子高生たちがポアロへやってきた。
「あむぴ〜!遊びにきたよ」
「いらっしゃいませ。
お好きな席へどうぞ。
いつもどおりサンドイッチとオレンジジュースですか?」
「覚えてるの?!さすが!イケメンは違うねー!」
常連の注文は完璧に把握している僕に、女子高生たちは軽いノリでそんな事を言う。
そんな彼女たちはいつものソファー席に座ると、メイクポーチからコスメを広げてメイクを直しながら恋の話を始めた。
「この間ねー、彼氏と酒飲んでしたんだけど、いつもよりすっごい良かったの!!!」
「えー!マジ?私もやってみようかなあ!」
「おすすめだよ!」
そんな風に盛り上がる女子高生たちに、オレンジジュースを提供しながら僕が口を挟んだ。
「コラコラ。未成年の飲酒は犯罪ですよ?」
いつもこの手の女子高生の会話は聞こえないふりをしようか迷うのだが、僕はこう見えて警察官だ。
そう注意をすると、女子高生は「はぁーい」と反省しているのかどうかわからない返事をしながら僕に言う。
「あむぴは彼女とお酒飲んだりしないの?」
「…どうして僕に彼女がいると?」
「前に発売された週刊誌見たよー!
Lilaの新恋人!」
「あぁ…」
そういえばそんなことが…
と言うことはやはり、安室透を知る人間の大半は、安室透がLilaと付き合っていることを知ってるのか…
これはベルモットや組織に知られるのも時間の問題だな。