【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第39章 スキャンダルのその先は ☆
零に抱かれた後始末をして、わたしたちは着替えを済ませて楽屋を出た。
楽屋を出る時、隣の藤さんと鉢合わせたらどうしようと考えたりもしたが、そんなことはなかった。
でもきっと、藤さんにわたしの最中の声聞かれただろうな…
最初の方は我慢してたけど、途中から口塞ぐの忘れてたし。
あぁ…次会う時気まずいな…
はあぁとため息を吐いた時、零がわたしを不意に抱きしめた。
「??れ、零さん?」
「…ごめん」
「?」
「正直、藤亜蘭に見せつけてやろうと思ってリラを抱いたフシがある」
馬鹿正直に、自分の心の内を曝け出す零。
さっきのドSモードとは打って変わって、しょんぼり子犬モードだ。
く…可愛いから怒れない…
零の策略なのか作戦なのか、はたまた天然なのかわからないまま、わたしはあっさりと許してしまう。
「…手、繋いでくれたら許す…」
「喜んで。はい。」
そう言って差し出された手を、わたしはぎゅっと握った。
よく考えたら、零は何一つ悪いことなくて、わたしが藤さんとあんな写真取られたから、零が独占欲を剥き出しにしてくるのはある種当然のことだ。
なのに、零はわたしを責めない。
ただ、隣にいてわたしを信じて求めてくれる。
きっと、零以外にわたしのことをこんなにも分かってくれる人はいない。
これからもずっと、零の隣に居られると思ってた。
永遠を信じて、疑う余地も無いほど
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