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【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】

第4章 君の近くに




朝、わたしはいつも通り6時に目を覚ました。

意識がはっきりしてきた時、鼻をいつもと違う匂いがくすぐる。


そっか…わたし今、安室さんの家にいて、安室さんのベッドで眠ってたんだった。


安室さんの香りが頭を駆け巡り、わたしはゆっくり目を開けて身体を起こした。

ソファーの方を見ると、同じように安室さんが身体を起こしてわたしの方を見て、思わず目があった。


「お、おはよう…ございます」

「おはよう」


思わず敬語で朝の挨拶をしたわたしを見て、安室さんは少し笑いながらおはようと返した。


「早いですね。」


そう言いながらあくびをして、ソファーから降りると安室さんは大きく伸びをした。


「いつも、ランニングしてるの。
ライブで体力続くように」


本当は大嫌いなランニングだけど、1日サボると次の日は更に走りたくなくなる。
これも、気持ち良く歌うためと言い聞かせて、朝のランニングは15の時から続いている。


「へえ。奇遇ですね。
僕も毎朝ランニングしてるんですよ。」

「そうなんだ」

「…一緒に走りますか?
せっかくだし。護衛も兼ねて」


その安室さんの提案に、わたしは前のめりで返事をした。


「うん!」


わたしが余程嬉しそうに返事をするから、安室さんが驚いてわたしを見た。


「ランニング、そんなに好きなんですか?」

「そういうわけじゃないけど…」

「まあ、いいです。行きましょう。」



そう言って安室さんはわたしに手を差し出した。
少し迷いながらその手を握ると、手を引いてベッドから起こしてくれた。


そして顔を洗い、歯を磨いて水を飲むと、ランニングウェアに着替える。
すっぴんのまま帽子を被ると、安室さんと一緒に家を出た。


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