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【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】

第21章 君は僕のもの





「…すみません。
やっぱり無理だ。
リラが他の男とキスをしているなんて、耐えられない。
川Pを殺しに行ってしまう」

「ころ…」

「君の仕事のこと、理解したいと思っていたのに。
情けないですね」

「そんなことない。
ありがとう。許してくれる上に、理解しようと努力してくれて。」


そう言ってリラは僕のことを抱きしめ返し、また僕の髪を撫でた。

リラの細くて柔らかい指が僕の髪をサラ…と梳かす。
それが心地よくて、この子を誰にも渡したくない。そう思ってしまう。


「零。もうドラマの仕事はやらないよ?
…MVだって、もし相手役が必要なら零にお願いする」

「そんな、仕事に支障出まくりじゃないか」

「いいの。
零はわたしにとって、一番大切なのは仕事だと思ってるかもしれないけど、違うよ?」

「え…」

「一番大切なのは、零との時間。
上書きされちゃったから、責任取ってよね」


リラはそう言って、困ったように笑った。




あぁ。
僕が思っている以上に、リラはちゃんと僕のことを好いてくれているみたいだ。

わたしには歌しかないからというほど、大好きな歌よりも僕が一番大切だと言ってくれた。

世界中のどんな素晴らしい愛の言葉よりも、尊いと感じた瞬間だ。


「リラ」

「ん?」

「今じゃなくていい。
いつか、何年先でも構わない。
リラが、歌うのに疲れたらそのときは、僕だけのリラになって」


もう殆どプロポーズ見たいなこの言葉。
リラはどう受け止めてくれただろうか。

リラは幸せそうに笑いながら僕の身体にギュッと抱きついた。


「今だって、零だけのわたしだよ」


そう言って、僕の唇にキスをする。

ああ。僕だけのってそういうこと。


そんな可愛い挑発をしてくるリラを抱き上げて、優しくベッドまで運んだ。
そして2人の体温と吐息が、甘く夜に溶けていった。



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