【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第20章 僕のこと好きだろ? ☆
安室side
「リラ…?」
リラを腕枕して、髪を撫でていると隣から可愛い寝息が聞こえてきた。
「寝ちゃった?」
寝ているのを分かっているのにそう聞きながら、眠るリラの寝顔を眺めた。
仕事の後のめちゃくちゃな情事で、相当疲れてしまったらしい。
そう言えば今日は映画を観ようと言っていたのに、悪いことをしたな…
そう思いながら、眠るリラに毛布をかけ直してやり、唇にキスをした。
「れ…い」
「あ…ごめん、起こした?」
「んー…映画観たい」
「今から?!」
「だって明日お休みだもん
今日は零と映画観るって決めてたの」
そう言って聞かないリラ。
結局甘い僕は、リラの髪をぽんぽんと撫でると、ベッドから起き上がった。
「ちょっと待ってて」
「んー…」
眠いくせに映画を見ると言い張るリラのために、僕はクローゼットからプロジェクターを取り出した。
ベッドサイドに設置すると、自分のスマホと連携し、ベッドの前の壁にプロジェクターを投影する。
「これで、寝ながら観れるよ」
そう言ってリラの髪を撫でると、リラはふふっと笑って言う。
「やっぱり、零はわたしに甘いね」
「…ですよねぇ」
「でも、わたしは甘い零が好きだよ?
もちろん、ちょっと強引な零も好き。
…恥ずかしい」
自分で大胆に好きと言っておきながら、突然恥ずかしくなったのかリラはバッと布団の中に潜って隠れた。
「リラー。そんな可愛いこと言うだけ言って隠れない。
ほら!」
そう言って布団を剥ぎ取ると、まさか。
リラはこの一瞬ですやすやと眠っている。
「え!?リラ??映画は?」
「すぴー…すぴー…」
あれだけ映画を観ると言い張っておいて、プロジェクターまで用意したのに…
この先も、この予測不能な彼女に振り回される未来が見える…
それを楽しんでいる自分に呆れながらも、僕は眠るリラの頬にキスをした。
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