【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第19章 愛しい味 ☆
甘い情事の後、ベッドの上で零に腕枕をしてもらっていると、わたしは今日の目標が半分達成出来ていないことに気付く。
「結局零に気持ちよくしてもらっちゃった…」
不甲斐ない。
今日はわたしの番だと何度も心に誓ったのに…
はぁ…とため息をつくと、零はわたしを抱きしめながら言う。
「言っておくけど、僕はその10倍気持ち良かったから」
「ほ、ほんと??
だって、初めてしたし…下手じゃなかった?」
「下手なら我慢出来ずに思わず口の中に出したりしませんよ…」
と、今度は零がはぁ…とため息をつきながらわたしをぎゅっと抱きしめ、頬を撫でた。
「この小さい口で、一生懸命僕を悦ばせようとしてくれて、本当に可愛かった…」
「零にばかり気持ちよくしてもらってるし…たまにはわたしが喜ばせたくて…」
と、零の腕にぎゅっとしがみつくと、零はわたしの髪を撫でながら首を傾げた。
「でも、どうして突然そんなこと気にし出したんだ?
僕はリラを気持ちよくするのが好きなんだよ?」
「だって…ヨーコちゃんが、してもらうばっかりじゃ飽きられるって…
だから、エッチな漫画借りて、零が帰ってくるまで勉強したの」
そう言いながら下を向くと、零はにこにこと笑いながらわたしの髪を撫でて言う。
「へぇ?それ、もう返した?」
「?まだあるよ?」
零の意図がわからず、紙袋を指差しながら首を傾げると、零は優しい顔で微笑みながら鬼のような提案をしてくる。
「じゃあ、そこに描かれてること全部してあげる」
「ええっ!?全部?!」
「はい。今日は寝れないと思っていてくださいね?」
そう言いながら、零はゆっくりとまたわたしの脚の間に手のひらを滑らせる。
「や…ま、待って零…」
イッたあとの敏感になったソコをつつ…と指でなぞられると、わたしの身体はいとも簡単にビクッと跳ねた。
「あっ…っん」
「じゃあ、一巻からしようか」
「ま、待って本気?!あっ…れ、れいー!」
結局この日、朝まで零に漫画になぞらえて虐められたわたしは思った。
もう絶対ヨーコちゃんにエッチな漫画なんて借りない…
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