【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第15章 世界で一番幸せな朝を ☆
たまに思う。
わたしは今幸せの絶頂にいて、まさかあとは落ちていくだけなんじゃ?と。
そのぐらい、安室さんに出会ってから毎日日毎に幸せが更新されて行ってる。
昨日の夜、安室さんに初めて抱かれて、わたしは生きていて良かったと心から思った。
愛されることがこんなに幸せだったなんて、知らなかった。
目を閉じたまま、頭だけ起きてる状態で安室さんの香りを嗅いでいると、わたしの頬に誰かがキスをした。
ぱち…と目を開けると、安室さんが笑いながらわたしを見てる。
「寝たふりしていたでしょう?」
「バレましたか。
…おはよう、零」
ついつい彼の口真似をした後、彼の本名を呼ぶと、目を細めながらわたしなら髪を撫でた。
安室さんを独り占めしたくなったら、零って呼ぶね?と言ったわたしの言葉を使って、安室さんが意地悪な顔をして言う。
「僕のこと、独り占めしたくなった?」
「ほんとはいつも独り占めしたいよ」
そう言うと、ゆっくりと零の唇が近付いてきて、わたしの唇に重なった。
「僕も、1秒も逃さずリラを独り占めしたい」
じっと目を見つめられながら、そんな甘い言葉が耳に届く。
「れ…」
零の名前をまた呼ぼうとした時、零の手が布団の中でわたしの太ももを這った。