【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第14章 溶け合う体温 ☆
風見さんの運転する車が到着したのは0時を回っていた。
外で風見さんの車から出たわたしたちは、手を繋いで安室さんの家に向かう。
家に入るなり、玄関ですぐに安室さんはわたしの身体をぎゅっと抱きしめた。
安室さんの腕の傷が心配なわたしは慌てて安室さんに言う。
「あ…安室さん、手当てしないと…」
「リラ…良かった。無事で…」
家に帰ってきてホッとしたんだろうか。
安室さんはわたしが無事なのを確かめるみたいに、両手で頬を覆い、唇に何度も何度もキスをした。
「ん…」
「リラ…」
ちゅ…
チュ…
回数を重ねるごとに、わたしから甘い吐息が漏れて顔が熱くなる。
「んっ…ぁ…むろさ…」
「…今は、ちゃんと本名を呼んで?」
安室さんにじっと目を見つめられながらそう言われ、わたしはまだ呼び慣れない彼の本名を呼ぶ。
「降谷…さん」
「苗字で呼ぶの?」
「…零?」
彼の名前を呼ぶと、自分の胸がドキッと鳴った。
呼んでいる方のわたしがドキドキするなんて、変なの。