【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第10章 初めてのデート ☆
ぱち…と目が覚めた。
一瞬、昨日の幸せすぎる出来事は、まさか夢だったんじゃ無いかと、脳がまだ混乱してるとき、隣から手が伸びて来てわたしの髪を撫でた。
「おはよう。リラ」
右隣を見ると、微笑みながらわたしの瞳を覗く安室さんと目が合った。
「おっ…おはよ…」
咄嗟に、布団を鼻まで被り、寝起きの顔を安室さんから見られないように隠れたわたしを見て、安室さんが笑いながら言う。
「ふ…どうしてびっくりしてるの。
僕と一緒に寝たこと忘れた?」
「…ううん。なんか…夢みたいで。」
安室さんの瞳から目を逸らせなくて、じっと目を見つめたままそんなことを言った。
顔が、どんどん赤くなっていくのが自分でもわかる。
「…可愛いですね。リラ…」
安室さんは鼻までかかった布団を優しく剥いで、わたしの頬に手のひらを添え、ゆっくりと顔を近づけてくる。
わたしがゆっくり目を閉じた2秒後、唇が重なった。
一度キスをして、名残惜しそうに唇を離した安室さんは、おでことおでこをくっつけて言う。
顔が近すぎて、ドキドキと胸が鳴る。
安室さんに、わたしの綺麗なところだけ見て欲しくて、思わず息を止めた。