第128章 主人公の誕生日の話
「ゔっ……。」
クグラ「ん?涼子??どうした??」
「痛い…陣痛始まったかも…。」
クグラ「えー!!…どっ、どうしよう!!」
「ゔっ…大丈夫…まだ始まったばかりだから…すぐ落ち着くはず…。」
クグラ「そうか…とりあえず落ち着くまで横になってろ!俺はサンババアに知らせてくるから!」
クグラは子供らを連れて部屋を飛び出し産婆の元へ向かった。
「クグラ…サンババアじゃ…なくて…産婆さんよ……ゔっ…。」
しばらくするとクグラがエトと産婆のお婆さんを連れて来た。
クグラ「涼子!!大丈夫か!?」
「ゔっ…なんかずっと…痛い…。」
クグラ「えっ…おい!サンババア!!ずっと痛いって大丈夫なのかよ!?」
産婆「産婆だっての!!……もしかしたらもぅ生まれるかもしれないね…。」
クグラ「えー!!前は陣痛始まってから時間かかったじゃねぇか!」
産婆「今度は初産じゃないからねぇ…とりあえずお湯と清潔な布を用意しておくれ。」
エト「俺が用意してくる。クグラ、涼子と子供らと一緒に居なさい。」
イナミ「ママ…痛いの?」
ウルキ「ゔっ…ママぁ…。」
クグラ「涼子…痛いよな…。代われるなら代わってやりたい…。」
クグラは涼子の手を握る。
「ゔっ……痛いよ…クグラー!!」
クグラ「んがー!!」
涼子はクグラの手を全力で握り返す。腕力が凄まじい涼子は勿論握力も凄まじいのである。
クグラ「いだだだだだだ!!涼子ー!俺の手がー!!」
そこにエトがお湯を持って戻って来る。
エト「クグラ!何を遊んでるんだ!」
クグラ「なっ…違っ…涼子が!俺の手が!痛い!!」
エト「そのくらい我慢しないか!涼子は今死ぬほど痛い思いをしてるんだぞ?出産は命がけなんだ!」
クグラ「いや…このままじゃ俺の手が死ぬ。」
エト「大袈裟な…ちょっと代わってみろ。」
そう言うとエトはクグラの代わりに手を握り腰をさすってあげる。
「ゔっ…エト…さ……あー!!痛いー!!」
涼子はエトの手を凄まじい力で握った。
エト「…っ!?なっ…なんて凄まじい力だ…っ!?だー!!いだだだだ!!」
クグラ「ほら!俺がふざけてないのが分かったろ!?」