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クグラと夫婦(アラタカンガタリ)

第114章 井戸の中の霊


カセフノのとある民家に住んでいる人達が共同で使っている井戸から霊が出るようになり、気味が悪くて使えないので除霊してほしいという依頼が来た。
民「よろしくお願いします。」
「はいよ!先ずは、井戸の中を見てみましょう。」
涼子は蓋をしてあった井戸の中を見てみた。
クグラ「涼子?何かあるか??」
ちなみにいつもクグラは自分の仕事が無ければ涼子の除霊に付いて来るのである。
「……凄い怨念だわ。ここで誰か死んだり落ちて事故に遭ったりとか何か思い当たることはない??」
民「そういうのは無いかと…ただ、霊が出てくる時に妙な事を叫ぶのです。」
クグラ「妙な事ってなんだよ??」
民「それが…『女のデカい乳ー!!』とか。」
「は?何よそれ??」
民「いや、私にも何故そのようなことを叫ぶのか分からなくて…。」
「…とりあえずここで過去に何か無かったか調べてみるしかないわね。」
涼子は札を出した。
クグラ「そんな札で何するんだ??」
「この札を付けるとこの井戸で起こった昔の出来事が見れるのよ。音は聞こえないけど。」
そう言うと札を井戸に貼り昔の井戸で起こった出来事をひたすら見ることになった。
クグラ「まぁ…普通に水汲んでる奴と井戸端会議やってる女達ばっかだな。」
「そうねぇ…早く何か手掛かりに……ん??」
クグラ「なんだあの子供は??」
その子供は何度も井戸に頭を入れるのを何日も繰り返していた。
「この子…誰かに似てない??」
クグラ「……………まさか!?親父か!?」
「あぁ!確かにクグラのお父さんに似てる!!今よりちょっと小さいけど!」
クグラ「つーか、頭突っ込んで何やってんだ??」
「…本人に聞いてみるのが手っ取り早いかもね。」
クグラ「この民家の近所に住んでるしな。」

涼子とクグラはハツイの家に向かった。
ハツイ「おっ!涼子ちゃんと愚息のクグラ!」
クグラ「おいコラ!愚息とは何だよ!普通にクグラだけでいいだろうが!」
ハツイ「だってお前可愛くないんだもん。いっちょ前に腹筋なんか割れちゃっててさ〜!」
ちなみにクグラは今大人の姿なのである。
クグラ「…まぁいい。ちょっと親父に聞きたいことがある。」
ハツイ「なんだ??」
「向こうの井戸に頭突っ込んで何かやってたことない??」
ハツイ「………何のことかな?そんなの知らんぞ?」
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