第101章 ショタコン妖怪
平和に新年を迎え、正月ボケしている涼子が部屋で一人ダラダラと過ごしているとヒモロゲが部屋の扉を勢いよく開けた。
ヒモロゲ「涼子様ー!!」
「だからさ、そんなに勢いよく開けないでってば!なんでみんな乱暴に扱うかね。」
ヒモロゲ「それどころじゃないんですよ!ナグが…ナグが拐われたんです!」
「なんで!?」
ヒモロゲ「私の部屋に突然女の妖怪が現れて…ナグを連れ去って…。」
「あんた一応、鞘でしょ!?何も出来なかったわけ!?」
ヒモロゲ「一応とは失礼な!実は…妖怪が現れた時、便所で用足ししてる最中で…どうにもできなかったんです。」
涼子は便器に座って『ナグー!』と叫ぶヒモロゲを想像した。
「…あんたって結構間抜けよね。」
それからとりあえず涼子はミツハメに向かった。
ヨルナミ「涼子さん!」
「ヨルナミさん、妖怪にナグが拐われたってヒモロゲから聞いたんだけど…。」
ヨルナミ「えぇ。実は他にも…湯屋を営んでいるヒコナとヤクニも拐われたそうで…。」
ヒモロゲ「えっ!?アイツらも拐われたんですか!?」
ヨルナミ「先ほど妖怪が出て拐われたと…湯屋の客が見たそうで。」
「ヒコナ?ヤクニ??もしかして子供??」
ヨルナミ「はい。あの二人はクグラとあまり見た目年齢の変わらないくらいの鞘です。」
「もしかして子供の鞘を狙ってるのかしら…。」
ヨルナミ「かもしれませんね…。でも何の為に…。」
「…クグラー!!」
突然、涼子は超大声でクグラを呼んだ。するとすぐにクグラはやって来た。
クグラ「涼子〜!!」
ヨルナミ「クグラ…よく涼子さんがここにいると分かりましたね。近くに居たのですか?」
クグラ「いや、カセフノの山の方に居たぜ?愛する涼子の声ならどんなに離れてても聞こえるんだ。」
ヨルナミ「(相当な地獄耳なのか…?)あぁ…そうですか。」
「クグラ!突然なんだけど、ちょっと子供の姿に戻っててくれる??」
クグラ「ん?別にいいけど?」
クグラは変身を解いた。
「きゃ〜!クグラ可愛い〜!!やっぱこの子供の姿が一番よね〜!この幼くて可愛いお顔に小さい体!最高〜!!」(超大声)
クグラ「いきなりどうしたんだ?そして小さい体はあまり大声で言わないでほしい…。」
「だって可愛いんだもん!少年の姿って萌える〜!!」(超大声)