第57章 子供が欲しい幽霊
天和国の各地で小さい女の子が拐われる事件が起きた。目撃者の話では犯人は幽霊だと言う。
首都の会議室にて
「で、なんで幽霊が犯人だと思うわけ?」
ヤタカ「子供を拐ってそのまま消えたそうだ。消えるなんて人間にはできないだろ?」
「なるほど…。」
カンナギ「霊関連だからお前の出番だ。オヒカの所の娘も昨日拐われたんだ…。それにカグツチとハニヤスでもう既に10人は拐われている。」
ヨルナミ「ミツハメでも何人も拐われています…。涼子さんお願いします。どうか子供たちを助けてください。」
「もちろんよ!うちにもイナミが居るから他人事じゃないしね!」
クグラ「イナミは今は無事だけど…いつ拐われるか分からないもんな。涼子頼むぜ!」
「うん!にしても…なんで小さい女の子ばかり拐うのかしら…。」
ヤタカ「ある被害者の母親が言ってたのだが…その霊は女の霊で子供が欲しいって言ってたそうだよ。」
「生前、子供が先に亡くなって悲しい思いをしたとか…欲しくてもできなくて辛い思いをしたとかそんな感じかしらね…。女の子って拘りがあるみたいだけど。」
クグラ「兎に角、なんか訳があるにしてもよ…他所の子拐うのは許せねぇよ。」
「そりゃそうね。」
話していると侍女がやって来た。
侍女「大変です!クグラ様、涼子様!イナミ様が拐われたと連絡が入りました!」
クグラ「なんだとー!?」
「なんで!?部屋には結界を貼って霊が入れないようにしたのに!イナミが外さないように届かない位置に移したし…。」
侍女「イナミ様が一人で外へ出てしまったそうで…。」
クグラ「イナミの奴…外には出るなってあれほど言っておいたのに!」
「…とりあえず、拐われた現場に行きましょう!」